お知らせ・コラム

今回は、知覚過敏の発症に繋がる原因についてお話ししたいと思います。

一つ目は、歯肉の退縮です。

歯の根元の部分にはエナメル質が存在せず、その代わりにセメント質と呼ばれる組織があります。

ところがセメント質はとても薄く、その硬さもエナメル質ほど硬くはありませんので、短期間のうちになくなってしまいます。そのため、歯茎が退縮して下がると、すぐに象牙質が露出してしまいます。

歯肉退縮の代表的な原因とされるのが、プラーク(歯垢)内の細菌が歯茎や顎の骨に炎症を起こす歯周病です。その他、歯茎退縮は加齢によっても進行していきます。

二つ目は、くさび状欠損です。

くさび状欠損とは、歯と歯茎の境目部分に見られるくさび状の磨り減りのことです。くさび状欠損が形成されると象牙質は露出し、知覚過敏を引き起こします。

くさび状欠損の原因のひとつとして挙げられるのが、過度なブラッシングによるものです。硬い歯ブラシや研磨剤が配合された歯磨き粉を使用した上、力任せに歯を磨けば、歯の根元部分のセメント質は簡単に削れてしまいます。

眠っている間のブラキシズム(食いしばりや歯ぎしり)による強い咬合力も、くさび状欠損の形成につながります。

三つ目は、酸蝕歯です。

飲食物などに含まれる酸によって、エナメル質が溶かされてしまった状態の歯を酸蝕歯といいます。虫歯は細菌が出す酸により発生するものですので、酸蝕歯とは区別されています。

歯のエナメル質はpH5.5を境に溶け始めます。酸蝕歯を引き起こしやすい酸性の飲食物として、スポーツ飲料、甘い炭酸飲料、レモンやみかんなどの柑橘類の果物、お酢などが挙げられます。これらを頻繁に、またはだらだらと時間を掛けて摂取し続けると、エナメル質が傷つけられて象牙質が露出してしまいます。

上記のような様々な原因があります。

次回は改善法や治療についてお話ししたいと思います。

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